日语论文网 修士论文 日语修士论文范文:重症心身障害児(者)をもつ親の思い・体験

日语修士论文范文:重症心身障害児(者)をもつ親の思い・体験

Ⅰ 緒言
1.研究の背景
周産期医学を始めとする医学の著しい進歩は,重症心身障害児(者)〔以下重症児(者)
とする〕の発生状態や障害状態に大きな関与している。また,それは致命的な疾患を克
服し生存と治癒の可能性を拡大させたがその一方で,後遺症などによって治療や看護を
生涯必要とする重症児(者)の増加を生んでいる。近年のノーマライゼーションの普及に
より,可能なかぎり在宅生活を続けたいという「在宅志向」にある。現在,全国には約
37,695 人の重症児(者)がいると推測されており,そのうち在宅生活している重症児(者)
は,25,551 人である。つまり,重症児(者)の約7割が在宅生活を行っているのが現状で
ある1)。だが,在宅生活をしている重症児(者)ほど障害の程度が高く,医療的ケアも高
度であることが少なくない。そのような状況において,親の疲労や高齢化,また親が亡
くなった時・同胞に関する不安など,家族の機能が壊れやすく危機的状態と表裏一体で
常に日常生活を送っているといっても過言ではない。
2000 年6月に「社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する等の法
律」が成立し,社会福祉事業や措置制度の社会福祉の共通基盤について,増大・多様化
が見込まれる国民の福祉ニーズに対応するための見直しとして「社会福祉基礎構造改革」
が行われた。この改革の一環として,障害者サービスについては,利用者の立場に立っ
た制度を構築するために,行政がサービスの受け手やサービス内容を決定してきた従来
の「措置制度」から,障害者の自己決定を尊重し,利用者自らがサービスを選択して事
業者と対等な関係に基づく利用契約によりサービスを利用する仕組み「支援費制度」に
移行し,在宅生活の幅を拡大させている2)。だが,在宅においては平成17 年10 月より
「障害者自立支援法」へと順次制度が移行された。この法律が、これまでと異なるのは
「応益負担」「利用契約制度」ということである。これにより地域間格差などが拡大する
ことなどが否めない。そして、新しい制度が始まったばかりで、重症児(者)が利用でき
る社会資源の環境においては不安があることも考えられる。
このような障害者福祉の大きな転換期において保健・医療・福祉・療育などの専門領
域との連携や包括的統合は必要不可欠である。だが,これまでの重症児(者)と家族への
支援についての研究はほとんどが乳幼児期から学齢期までかもしくは成人期以降を対象
としたものであり,生涯的視野に立脚した重症児(者)とその家族を対象とした研究はま
だ少ない。
そこで,本研究では現状を把握し個々のニーズに沿った重症児(者)とその家族の支援
の示唆を得るため,一定の時期のみに焦点をあてるのではなく妊娠時から面接時に至る
までの在宅生活における親の思いや体験を明らかにすることとした。
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2.文献検討
1)障害受容過程
障害をもつ子の親が子どもの障害を認識し,受け入れて行く過程は段階的な過程とされ
る場合が多い。Wikler ら4)は精神発達遅滞の子どもの両親は,常に悲哀の状態を示して
いないが,歩き始める時期やことばが出る時期や進学など,発達の節目に周期的に悲哀が
再起するという「慢性的な悲哀」の状態を実証している。また,中田5)は,「慢性的悲哀
は常に悲哀の状態にあるのではなく,健常児では当たり前の発達的な事象や社会的な出来
事が障害児の家族の悲哀を再燃させるきっかけとして潜在的にあり,そのために周期的な
表れ方をする」と述べた。さらに,様々な障害または事例の個々の違いを考慮した,障害
受容の過程を段階として捉えず,慢性的な悲哀やジレンマを異常ではなく普通の反応であ
るという理解を促すものとして,螺施モデルを提案した。また,Keith6)は,障害児成長
過程における母親の落ち込みを,危機時期(Crisis Periods)ととらえ,①子どもに障害が
あることを初めて知った,あるいは障害があるのではないかと疑っている時。②子どもが
普通学校に入学できるかどうか判定しなければならない5歳に達した時。③障害児が最終
学校を終了する時期。④親が高齢に達した時期という4つのCrisis Periods があるといい,
この時期に母親が支援を求めていることを明らかにしている。
さらに,佐鹿ら7)は,障害のある子どもと親の危機的時期・状況を10 段階に仮定した。
第1 段階は誕生から障害が予測された間の時期,第2 段階は生後3 ヶ月~3 歳,第3 段階
は3 歳~4 歳と集団生活・幼児教育を選ぶ時期,その後就学期,成人期,中高年期,一生
を終える時期に分けている。また,子どもの接し方や育て方が分かり,子どもの成長発達
が実感できると障害を受容するきっかけになるとも述べている。
山崎ら8)は,自閉症児の母親の思いについて不安,闘争,運命への順応,障害の理解と
究明への欲求,最適環境の追及,自己肯定と変遷していることを明らかにしている。その
他,幼児期に発達の遅れのあるダウン症児の母親が子どもの障害を受容する過程について
ショックや悲しみ,苦しみを経験しながら,人間的成長をしていく過程を報告している。
また,牛尾53)は,自閉症児の親の障害受容過程において,子どもの障害や育児上の相談
相手として,家族や友人,自閉症をもつ親や先輩の母親が最も多く,ついで,通園施設や
養護学校,障害児学級の担任であった。このように,障害がある子どもをもつ母親の思い
の変遷においては,子どもの成長や家族のサポート,障害を持つ母親同士の支えなど様々
な要因が関係している。
このように,子どもの障害を受容していく過程には様々な要因が絡みあっていることが
わかった。障害の種類や程度,親の置かれている状況など様々であるためその点も考慮し
て行く必要性があるのではないかと考えられる。
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2)重症児の親を対象とした研究
牛尾9)は,重症心身障害児の母親を対象に調査母親の危機時期として①子どもの障害を
告知された時。②子どもの入園・入学時期。③子どもの成人式時期。④同胞の結婚時期。
⑤親の体力が低下したり,親の亡き後を考える時。⑥子どもの漸近的機能の後退期。⑦日
常生活の中で新しい差別的契機の出会いがあった時としている。さらに,牛尾は通所施設
に在籍する19~37 歳の重症児の母親28 名を対象として,養育意識や態度の実態から養育
態度を「適応状態」「ストレス状態」「不適応状態」の3つに分類している。
また,中川10)は,重症心身障害児の母親9名に半構成的面接を実施し,母親が専門職,
家族や親戚,他の母親等との社会的相互作用を通して,母親意識を形成し変容させていく
プロセスを明らかにしている。その結果,母親は,専門職や他の母親の役割を受けて,子
と一体化し,子供の人生や障害を自分の使命として全面的に引き受けて行こうとする意識
である「子へのトータル・コミットメント」を形成させていた。トータル・コミットメン
トを母親の役割とする社会からの圧力として「役割的拘束」を認知していたことを報告し
ている。さらに,意識変容させる契機とメカニズムを明らかにした研究では,「自己の喪失
感」という条件のもとに,「障害軽減の諦め」「役割的拘束の自己調整」が契機となって「コ
ミットメント」の調整を図り,その後に子どもや自分,その他の家族の状態の評価を行っ
て「コミットメントの再調整」を行っていたと報告している。
野村11)は,在宅重症心身障害児を育てる16 人の親を対象として,子どもの乳幼児期と
学童期の育児上の難題を明らかにした。そこで,それらの難題は,子どもの成長に合わせ
て変化することや家族内から地域社会へと拡大していくことを示している。
深海12)は,13 名の親(父親3 名,母親10 名,年齢45 歳~72 歳)を対象とした調査
において,長期入所している子どもへの親の思いとして安心・すまない・心配・さびしい
を明らかにしている。
望月13)は,動く重症児をもつ高齢の親を対象にした10 名(父親7 名,母親3 名)から
面接を行い,成年期になった子どもの生活と親の心理状態を調査している。子どもに対す
る認識は,現状を肯定的にとらえ成長を喜ぶ,わが子とともに生きる親でありたい,親に
よる介護が困難な場合は施設入所を考えている,親亡き後を心配するなどが報告されてい
る。
これらは,親自身の人間的成長や,幼児期から学童期の重症児(者)をもつ親を対象に
したものや成人期の重症児(者)を対象にしたものまた,施設入所をしている子どもを持
つ親を対象にしたものが多くなっており在宅重症児(者)の親を対象にしたものが少ない。
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3)在宅支援に関する研究
飯島14)は,在宅重症児の家族を対象に,地域生活における問題には,日常生活を送る
上での居住環境や社会環境などの問題,主介護者の健康上の問題,家族の問題などがある
ことを明らかにした。そして,家族内の介護力低下による不安が大きく,外部支援の充実
や,情報窓口の一本化,地域を越えた情報ネットワークの必要性を示唆している。
Sloper P,ら15)は,在宅ケアを充実させるためには,重症児(者)とその家族の個別的ニー
ズを把握し,保健・医療・福祉・教育などの情報を充分に提供し,利用者主体の適切なサ
ービスをコーディネートすることであるとしている。
諸岡16)はライフステージ別(幼児期,学童期,成人期,成人後期)に異なる課題と支
援を明らかにしている。
吉本ら 17)は,在宅重症児・者の家族のQOL を高めるためには,①既存の市町村および
民間訪問看護ステーションへの重症児受け入れの働きかけも含め,地域に密着した小規模
の在宅支援ステーションを設ける。②センターを兼ねる重症児施設には重症児の病状変化,
介護者の急病・急用と負担軽減に対応できる短期緊急入所ベッドを早急に確保する。③こ
のようなハードに加えて,官民,職種を超えた医療・介護・福祉・教育などの,多面的・
総合的・有機的なケアネットワークを構築し,これを効果的に運用する。④本人や家族の
ニーズを把握・評価して,適切な支援サービスをコーディネートする人材を育成し,組織
を確立する。⑤障害を最小限にとどめるために,母子保健・医療システムを整備し,ハイ
リスク妊産婦,ハイリスク新生児に継続ケア,追跡,発達障害検診,継続検診などによる
早期発見,早期リハビリテーションなどの医療,福祉サービスの提供を可能にする体制の
充実であるとしている。
このように,ライフサイクルに応じた支援や在宅生活での問題点また,在宅支援の方向
性について示されているものの,それがすべての在宅重症児(者)にあてはまるわけではな
くニーズと照らし合わせての在宅支援の方向性を示していくことが必要になると考えられ
る。
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3.研究の目的
本研究では,在宅で生活をしている重症児(者)の家族が,重症児(者)との日常生活の
中での思いや体験を明らかにすることとする。
4.研究の意義
一定のライフステージに焦点を当てるのではなく,妊娠時から面接時点までの在宅生活
における思いや体験を明らかにすることにより,生涯的視野に立脚した支援のあり方を把
握し,検討する。
5.用語の定義
重症心身障害児(者)
1966(昭和41 年),厚生省次官通達で「身体的・精神的障害が重複し,かつ,それぞれ
の障害が重度である児童および満18 歳以上のもの〔重症心身障害児(者)〕」と定義した。
その後都立府中療育センターの大島良一氏が副院長の時代に発表した重症児(者)の区分
法は,関係者によって広く用いられるようになり,「大島の分類」として知られるようにな
り,現在でも施設現場でも広く用いられている。なお,定義どおりの重症児(者)とは,
大島分類の区分1~4に該当する人たち(IQ:35 以下,運動機能:寝たきり~座れる)
のことである。
本研究における重症児(者)とは,定義どおりの重症児(者)である「大島の分類」の
区分1~4に該当する人たちである。
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Ⅱ.研究方法
1.研究協力者
研究協力者は,A 県およびB 県の重症児(者)の団体を通じて理解・協力を得ること
が出来た在宅で,重症児(者)を介護している家族(主に主介護者)で,子どもの障害
について受容が出来ており精神的に安定し,本研究の主旨を理解し,了解が得られた
者とした。
2.調査方法
1)調査期間
2006 年6 月~9月
2)データ収集方法
調査は,研究協力者に対して研究者が半構成的面接法を用いて行った。研究協力者の都
合のよい時間に病院・喫茶店または自宅に出向いて行った。面接は,研究協力者の了解が
得られた場合のみMD に録音した。面接回数は,1 回で,90~120 分程度とした。
面接内容は,①妊娠が分かった時から現在までの思いや体験,②どのようなことに対し
て子どもの将来に期待・不安・葛藤があるか,③これまでの地域・行政機関・医療機関に
対する思い,④どのような福祉サービスが必要であると考えるかまたは望むか,⑤福祉制
度の大きな転換期においての不安は何か,⑥医療や福祉関係者など子どもや家族に関わる
関係者に望むものは何であるかとした。
3)分析方法
分析に用いるデータは,半構成的面接によって得られた逐語録で,分析は質的帰納的分
析方法に基づいて行った。
分析手順は以下の通りである。
(1) 面接で得られたデータを逐語録に起こした。
(2) ひとつの意味内容を表す文章ごとに区切りラベルに転記し,これらの意味内容の類
似性によって統合する。
(3) 主題が明らかになるまで統合し,カテゴリーを抽出し,カテゴリー間の関係性を図
解化し文章化した。
(4) 分析過程では,保健学領域の研究者からの指導・助言を受け,研究者間の解釈が一
致するまで統合を繰り返し,信頼性・妥当性を図った。

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作者: admin

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