“但是” に対応する日本語
要旨:文章を訳すために大切なことはたくさんあるが、一番大切なことは「正確さ」である。作者の伝えたいことを間違いなく簡潔に表現しなければならない。翻訳するとき、文章をよみながら訳すとはちゃめちゃになりがちだが、接続詞を意識することで、かなり構造が明確になる。
逆接を現す接続語は中国語に訳すと、全部中国語の「但是」となる。しかしながら、日本語には、「が」、「だが」、「しかし」、「ところが」、「けれども」といった数えきれないほどの接続詞がある。本論文は、「但是」を日本語に訳すときたら、注意すべき問題について、検討してみた。
キーワード:「但是」 接続語 書き言葉 話し言葉
“但是”对应的日文翻译
摘要:翻译文章时有许多要注意的地方,但最重要的还是“准确性”。译者必须简洁、准确地表达出作者的意思。翻译时,边读文章边翻译容易变得混乱,此时意识到接续词的存在,就能够将文章结构搞清楚。
表现转折的接续词翻译成中文,都会变成中文的“但是”。然而,在日文中,有「が」、「だが」、「しかし」、「ところが」、「けれども」等近乎数不清的表示转折的接续词对应。这篇论文就将“但是”一词翻译成中文时的注意事项进行了讨论。
关键词:“但是” 接续词 书面语 口语
目录
要旨······································································ I
摘要····································································· II
はじめに·································································· 1
第一章 接続語の分類······················································ 1
1.1 予想される結果を表わす接続語········································· 1
1.2 意外感を現す接続語··················································· 2
第二章 書き言葉と話し言葉················································ 3
2.1 書き言葉の特徴······················································· 3
2.2 話し言葉の特徴······················································· 4
2.3 「故郷」を例にして··················································· 5
終わりに·································································· 8
参考文献·································································· 9
謝 辞································································· 10
はじめに
文章を訳すために大切なことはたくさんあるが、一番大切なことは「正確さ」である。作者の伝えたいことを間違いなく簡潔に表現しなければならない。翻訳するとき、文章をよみながら訳すとはちゃめちゃになりがちだが、接続詞を意識することで、かなり構造が明確になる。
接続語というのは、文、節と段落の接続であり、接続詞、接続的副詞と接続助詞という三つの種類に分かられている。用途により、連続、展開と収束に分類される。その中に、逆接を現す接続詞は前の文脈と相反する事柄として、後の文脈を導く。[1]
逆接を現す接続語は中国語に訳すと、全部中国語の「但是」となる。しかしながら、日本語には、「が」、「だが」、「しかし」、「ところが」、「けれども」、「それでも」、「しかれども」、「しかしながら」、「されど」、「しかるに」、「でも」、「さりとて」、「そのくせ」、「といえども」、「これに反して」、「のに」、「ても」、「ながら」、「(なる)とも」、「にしては」、「わりには」、「にしても」、「としても」、「とはいえ」、「からといって」、「したところで」、「にしたって」、「にしろ」、「にせよ」、「とはいっても」、「とはいうものの」、「ものを」、「しようが」、「しようと」、「しないまでも」、「といわず」、「するも」、「むしろ」、「かえって」、 「いっそ」といった数えきれないほどの接続詞がある。[2]「但是」を日本語に訳すときたら、注意すべき問題について、この論文において、検討してみた。
第一章 接続語の分類
1.1 予想される結果を表わす接続語
「が」、「けれども」、「ても」は、いずれの語も逆接、すなわち後件が前件の内容から予想される結果とは反対の内容であることを表わす接続助詞である。
「が」は、一般にもっぱら逆接を表わす接続助詞のように思われがちであるが、接続助詞の「が」は格助詞の「が」から発達したもので、本来は順接とか逆接には関わりのない接続関係を表わす。したがって、現代語でも逆接の確定条件(例文(1))のように、前件と後件が特別な因果関係にあることを表わす用法だけではなく、前件と後件とを対比・対照させていることを表わす用法(対比・対照。例文(2))や、後件の断り書きのように前件を提示して後件に接続させる用法(単純接続。例文(3))などがある。そのほかにも、「顔もいいが性格もいい」のような順接の並列や、「課長でしたらもう帰りましたが」のような終助詞的な用法もある。 [3]
(1)雨が降ってきましたが、試合は続行します。
(2)天気はよいが、風が冷たい。
(3)ここだけの話だが、彼は秋に結婚するそうだよ。
「けれども」は、「が」と用法上の違いはなく、ほとんどの場合言い換えが可能である(例文(4)(5)(6)、と用法の対応は「が」に同じ)。話し言葉で「けれども」を用いるほうが丁寧な感じを与えるという程度に過ぎない。一方、文章語としては「けれども」よりも「が」を用いることが多い。なお、「けれども」は「けれど」「けども」「けど」の形でも用いられるが、この順で丁寧さが薄れ、特に後の二つはくだけた話し言葉でしか用いられない。
(4)今日は朝早く家を出たけれども、遅刻してしまった。
(5)あの選手は打率はよいけれども、打点が少ない。
(6)伊藤と申しますけれども、先生はご在宅でしょうか。
「ても」は、確定条件(例文(7))だけではなく、「が」「けれども」「のに」にはない仮定条件(例文(8))や恒常条件(例文(9))を表わす用法がある。ほかに対比(例文(10))の用法もあるが、「が」を用いた対比(「酒は飲むがタバコは吸わない」)が事実だけを述べているのにくらべると、「ても」を用いた場合には、話し手の何らかの主観(例文(10)でいえば、タバコに対する否定的な価値判断)を伴っている点で異なっている。また、「飲んでも」のように、ガ・ナ・バ・マ行の五段活用動詞につくときは「でも」となる。 [4]
(7)四月になっても、朝はまだ冷える。
(8)たとえ彼が来なくても、私は行きます。
(9)この地方は、冬になっても暖かい
(10)私は、酒は飲んでもタバコは吸わない。
1.2 意外感を現す接続語
「ところが」は形式名詞の「ところ」に格助詞の「が」が付いたもので、過去の助動詞「た」の終止形につき、前述の事柄を受けて事態の発生や事実の確認を示したり、逆接の仮定条件を表す。先述の「けれども」同様、接続詞に変化し、前の事柄を受けて予想される内容と相反する内容を書くときに用いられる。
それに、「ところが」と同じように、強い意外感を現す接続語は「にもかかわらず」、「それなのに」、「のに」「そのくせ」などがある。これらの接続語をうまく使うと文章に奥行きと広がりがある。[5]
しかしながら、「ところが」と違い、「のに」は内容が矛盾する二つの事柄を意外性や不平、不満、不服を込めた上でつなげる意味を持つ。格助詞(準体助詞)「の」と「に」をつなげた物で、文の終わりに用いられる物は終助詞に分類されることもある。
(11)もう三月だというのに、今日は雪が降った。
(12)父は大晦日(おおみそか)には帰ると言ったのに、年が明けても帰って来なかった。
それに、「くせに」と「のに」の間に、微妙な差がある。「くせに」は、「XくせにY」の形で、Xから予想される事柄に反する内容のYが起こることを表わす。「のに」に近いが、自然現象(表例(13)や無生物は主体にしにくいこと、XとYの主体が同一でなければ使えないこと(表例(15))、一人称の行為や状態には使いにくいこと(表例(16))など、「くせに」のほうに語法上の制約が多い。ただし、無生物主語の場合でも、裏に人物が隠れていたり擬人法が用いられたりするときには「くせに」も使うことができる(表例(14))。
(13) 本当は知っているくせに知らないふりをしている。
(14) あいつはまだ新米のくせに、遅刻をしても平気な顔をしている。
(15) 子供のくせに生意気なことを言う。
(16) 何度も注意しているのにまだわからないの。
(17) 重要な会議なのに欠席者が多い▽よせばいいのに相場などに手を出すからだ。
また、「くせに」と「のに」では、「くせに」のほうに、とり上げて言いたてているものを非難や反発・軽蔑(けいべつ)する気持ちが強い。そのため、同情したりほめたりする場合(表例(17))に、「くせに」を使うのはやや不自然である。「くせに」の例文(14)は、新米のときは遅刻をしないでちゃんと来るものだ、という話し手の見方が先にあり、そうではない「あいつ」を非難する気持ちが強い。
更に、「XくせにY」「XのにY」の形からYを省略すると、「くせに」「のに」の終助詞的用法となる。Yは倒置の形であらかじめ述べられていたり、文脈から明らかであることが多い。「くせに」の場合、Xまでで言いさすことで、非難・反発・軽蔑の気持ちが強くこめられる。「内心では二度と来てやるものかと思っているくせに。」「この部屋はずいぶん家賃が高いわねえ、お風呂もついてないのに。」 [6]
とはいえ、「ところが」、「にもかかわらず」、「それなのに」、「のに」、「そのくせ」といった、強い意外感を現す接続語は、確定条件にのみ用いられる「が」「けれども」のような対比・対照や単純接続の用法はない。[7]また、同じ確定条件を表わしても、「が」や「けれども」が単に事実関係を表現しているのに対して、「ところが」の場合は情意的な性格が強く、その結果を話し手が意外に思ったり、不満に思っているといった意味合いが強く感じられる。
[1] 郝素岩. 接续词的分类与形式[J]. 锦州医学院学报, 1990, (02)
[2] 日本教育学会《日本韶教育事典》
[3] 郝素岩. 谈谈‘しかし’、‘けれども’、‘が’、ところが’的用法[J]. 日本医学介绍, 1992, (08)
[4] 郝素岩. 日语的接续词分类及其形式[J]. 日本医学介绍, 1991, (10)
[5] 松村明《日本文法大辞典》
[6] 王国华. 日语接续词小议[J]. 外语与外语教学, 1987, (04)
[7] 秦礼君. 论日语接续词和接续助词的表达差异[J]. 日语学习与研究, 1995, (02)
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